武田ゼミ

4年 横山結夏

 武田ゼミでは、卒業論文の研究テーマを考えるという形で、興味のある事柄への理解を深めることを主体としています。文献の書評をし、その内容についてゼミ生全員で議論や意見を重ねる形で理解を深めています。
 私は、『女性が働きやすい社会とは何か―雇用形態とジェンダーの視点から―』というテーマで卒業論文を書きました。その理由としては、女性が働きやすい社会をつくり出すことによってこそ、女性の労働参加率の向上に結び付き、それにより多種多様な価値観や視点がもたらされ、21世紀にふさわしい社会を作り出す力となり、日本経済の再生を実現できると考えたからです。そして、現在日本社会が「働き方改革」を通してこれまでの労働環境や雇用制度を見直そうとしている中、雇用形態とジェンダーの観点から、女性を取り巻く労働環境の現状や問題点を、文献や新聞記事、研究論文などを参考にして、女性労働者を正規雇用、非正規雇用に分けて論じました。
 卒業論文を書く上で一番大変だったことは、参考資料となる文献や論文を探して読むことです。私が論じたテーマについては、参考となる資料がたくさんあったので、その中から論文を書く上で必要な部分を見極めて選ぶことが難しかったです。最終的には、様々な文献や論文を読むことで自分が興味のある事柄への理解がより深まり、卒業論文を書いたことは自分自身にとってすごく勉強になったと感じています。
 武田ゼミでは、3年次に自分の関心のある事柄についての書籍や論文等を複数回書評を書いて発表しました。発表を進めていく上で他の学生の書評や意見を聞き知識を深めることで、卒業論文のテーマになるような新たな気づきに繋がります。4年次には、卒業論文を各自で進めつつ、何度か進捗状況を発表しました。卒業論文のテーマは自由に設定できるため、自身の研究内容と異なる他学生のテーマについても知識を共有することができる点が魅力です。また、3年次から卒業論文に関連する書籍を読み、書評する経験ができたことが論文作成にとても役立ちました。



4年 古賀奈々美

 私は『女性の働き方とテレワークの可能性』というテーマで論文を作成しました。ジェンダー問題に興味を持ったのは3年次に受講したジェンダー論がきっかけです。また、これから自分自身が社会人になる上で、女性がどのような働き方をしているのかを知りたいと思ったこと、コロナ禍によってテレワークの働き方が進んだことに注目し、女性の働き方とテレワークの関係について研究を始めました。
 研究を進める中で、新聞記事や企業のホームページ、官公庁のホームページ等多くの資料を集める必要があり、苦労しました。そして卒業論文を通じて、テレワークはコロナ禍で普及したものの実施率は減少傾向にあること、テレワークの実施には業種・職種・雇用形態間で格差があること、テレワークは特に子育て中の女性に効果的な働き方であると結論づけました。