電子版Calliope
第10号 大妻女子大学比較文化学会

バイエルン州立古代美術博物館収蔵 画像 Wikimedia commons

カッリーオペー

ムーサイは、ギリシア・ローマ神話で詩作をはじめ、あらゆる文芸活動を司る九名の女神である。カッリオペーはその一人で、名前の意味は「美声」、叙事詩担当とされる。ほか恋愛詩担当のアラトー(「愛らしい」)、舞踊担当の女神テルプシコレー(「踊る喜び」)、等がいる。  上記写真は、紀元前五世紀の壺絵にみえるムーサ。その静かな横顔も、ヴィンケルマンや三島由紀夫を熱狂させた古代ギリシアの理想美の一典型である。 (文責・渡邉 顕彦)