城殿ゼミ

大久保真那

 私たちのゼミでは、「映画」や「映像」で表象されている各国の文化を読み取り、それらを比較して学びを深めています。
 3年次の「比較文化演習」では、映画を学術的に分析するための基礎的な知識を身につけ、4年生での卒論執筆の準備をします。講義では、城殿先生が選んでくださった映画を授業内で鑑賞し、テーマを定めてゼミのメンバー同士で意見を交換します。前期の授業では、『プリティウーマン』や『クレイマー、クレイマー』を鑑賞しました。
 そして前期・後期に各一回ずつゼミ生がプレゼンテーションを行います。パワーポイント資料を用いて、実際に映画を見せながら発表をします。映画を鑑賞する他にも、文献を探す必要があるのでプレゼンテーションの準備には時間がかかります。大変な作業ですが、このプレゼンテーションがあることによって学習のモチベーションを保つことができていると思います!プレゼンテーション終了後には質疑応答の時間が設けられており、ゼミのメンバーの質問内容からは学ぶことも多く、いつも良い刺激を受けています。
 私は3年次前期のプレゼンテーションで、「チャップリンの『モダンタイムス』に表象される1930年代のアメリカ」というテーマを選びました。そして、夏休みに数多くのフランス映画を鑑賞したことがきっかけで、後期のプレゼンテーションでは「フランス人映画監督アニエス・ヴァルダの『ラ・ポワント・クールト』における劇とドキュメンタリーの対比」というテーマを選びました。このゼミに入るまで、フランス映画にはあまり馴染みがなかったのですが、ゼミのメンバーと話すうちに様々なジャンルの映画に興味を持てるようになりました!
 今年のゼミ生は12名おり、ジェンダー、人種、教育などの社会問題に焦点を当てている人や、監督論、映画の音響効果などの映画制作に焦点を当てている人もいます。興味の対象は人それぞれですが、ゼミのメンバーはみな映画好きという共通点を持っているので自然と話が合います。勉強熱心なゼミ生が多く、プレゼンテーションを聴いている間は熱心にメモを取り、質疑応答では積極的に質問をしている姿が印象的です。ゼミ生は様々なカルチャーに興味を持っているので趣味の合う人と出会えるだけでなく、新たな趣味を見つけることもできます!
 城殿先生は幅広い知識をお持ちで、いつも私たちにアドバイスをくださります。また、城殿先生は温厚な方で、ゼミの雰囲気はとても穏やかです。講義では緊張しすぎることは無く、落ち着いて自分の意見を伝えることができるので、学びを深めるにはとても良い環境だと思います。映画を客観的に分析し、感受性を高められる環境が揃っているので、映画が好きな方は是非、城殿ゼミで学ぶことをおすすめします!