加藤ゼミ

3年ゼミ

嶋田杏香

 私たちのゼミは2年間を通して「イギリス」「オーストラリア」の時代ごとの思想や文化を文学を通じて学び、そして卒業論文のテーマを決めていきます。前期、後期共に、毎回1人が発表し発表者以外が質問していく形式です。全体の流れとしては、発表しながら先生が足りないところに所々解説をいれてくださり、質問についても発表者が答えに詰まってしまったら先生が、それとなくその時物語ではどのような表現がなされていたかなど助言をくれるので思いつめ詰めなくても大丈夫でゆっくりレベルを上げていけるゼミだと考えています。また、後期は発表者に何を質問するかグループに分かれて話し合うことで、自分が疑問に思った点を共有しました。クラスメイトから様々な意見や疑問が出てくるので視野が広まりました。生徒同士がより積極的に話し合うことができるのも、このゼミの特徴だと考えています。1年間でゼミで取り上げた物語の1つに『ピーターパン』がありましたが、このテクストに落日のイギリスの姿が書き込まれていることを知り興味深く思いました。また、イギリスの経済状況や植民地との関係を主題とする物語も勉強しました。それらを当時のフランスやドイツなどと比較して先生に解説していただけます。私自身2年生の時点でイギリス文化研究を選択したわけではなかったため他のゼミ生に比べて知識の差はありましたが、解説を聞くことで理解を深めることができました。

4年ゼミ

岩男凪紗

 加藤ゼミでは、主にイギリスとオーストラリアにおける文化や歴史について、映画や文学を通して学びを深めます。授業では、映画、または文学作品を選び、あらすじや考察をまとめて1人ずつ発表していきます。作品に触れることでイギリスやオーストラリアを様々な視点から読み解きます。また、発表者以外は最後に発表者に質問をし、発表内容の知識をさらに深める質問が求められるため、発表者と聞き手の双方において学びがあります。また、加藤ゼミは論文の執筆にも力を注いでいます。特に4年次では、論文の概要を発表し、ゼミ生で意見を交換する時間があり、自身では気づかなかった点を指摘されることで新たな考察を論文に取り入れることができます。また、加藤先生は論文の書き方や、執筆時の注意なども丁寧に指導してくださります。私は論文でイギリス文学における幼少期への意識について着目し、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』やカズオ・イシグロの『わたしを離さないで』について書き進めました。各国で人気を博している『ハリー・ポッター』や、ブロンテ姉妹について考察しているゼミ員もいます。論文の執筆に対し、書き進めたいテーマが決まっていない場合でも、3年次に様々なテクストに触れることで、興味のある作家や物語を見つけることができます。