卒業論文中間発表概要

「現代日本における男女の会話スタイルの一考察」

関ゆうむ

 この中間発表をすることを引き受けた時点では、約2/3が出来つつありました。そこで私が卒論で明らかにしようとしている内容を中心に発表することにしました。まず、現代日本の男女の会話スタイルを明らかにすることによって、男女の本質、さらには人間の本質を明らかにしたいと考えていました。まず、分析の枠組みとして1990年代のデボラ・タネンの男女の会話スタイルの分析を採用しました。タネンは男女の会話スタイルを、6つのタイプに分類しています。これらの6つのタイプの中で本発表に関連するものだけを示しました。次に私が実際に収集した、男女の会話の一部を示しました。(実際には性別・年齢にバリエーションに従って4つの男女の会話を集めました。)その男女の会話の中には、タネンが主張する会話スタイルと一致するものと一致しないものが観察されました。発表では、どのような点でタネン分析と一致していて、一致していないかを詳しく説明しました。これまでが卒論の2/3にあたります。残りの1/3は、なぜタネンの分析との一致・不一致が起こったことの説明です。発表時点では、タネン分析との一致点は男女普遍的な会話スタイルで、一致しない点は可変的なものだと考えていました。前者は遺伝的なものの可能性があり、後者は、男女間の心的距離間にあるのではないかと考え、その路線に従って文献をあたっていることを伝え発表を終えました。
 中間発表は、現代日本の男女の会話スタイルの観察と記述が中心になりましたが、卒論では、観察と記述を説明することができたことを付け加えておきます。