江頭ゼミ

3年ゼミ

 3年ゼミでは、前期から後期の10月にかけて、男女の会話スタイルに関する重要な研究である、Tannenの “You just don’t Understand”を通して男性と女性の会話スタイルの違いを学びました。その内容は男性の会話スタイルは競合的な話し方であるレポートーク(Report Talk)で、女性のそれは共感を求める話し方であるラポートーク(Rapport Talk)であるというものでした。タネンの理論を学ぶのと同時並行に、男女の脳構造や機能の違いや、オキストシンが会話スタイルに及ぼす効果などを文献や映像資料を通して学びました。そして11月より実際の会話データを収集して、そのデータにタネンの理論がどの程度反映されているかを検証しています。収集したデータは同年齢の女性同士の日常会話でしたが、些細な会話に中に、タネンの理論はもちろんのこと、様々な発話者の心理が反映されていて、興味深かったです。今では得られた観察を論文にどのように落とし込むかを学んでいます。(ゼミ一同)

4年ゼミ

 4年ゼミでは、各自が日常会話の中で収集した会話データを観察そして分析しました。その観察と分析は、3年次に学んだTannenの男女の会話スタイルに関する理論を基軸としています。主にタネンが提唱する男性のレポートーク(Report Talk)と女性のラポートーク(Rapport Talk)が、現代日本の男女の会話の中にどの程度反映されているかを検討しました。会話のデータは性別と年齢でバリエーションをつけています。収集した男女の会話スタイルは、ほぼタネンの理論が予測する通りでしたが、少数ですが、男性が女性の会話スタイルを示したり、女性が男性の会話スタイルを示したりすることが観察されました。この現象をゼミ生各自が様々なアプローチで説明しようとしました。ある学生は心理学的アプローチを採用したり、ある学生は男女の脳構造・機能の差異そしてホルモンの作用を考慮したり、ほかの学生は社会言語学のアコモデーション理論を採用したりしていました。またMBTIという診断から、男女の会話スタイルの説明を試みる学生もいました。12/1にゼミ生全員が無事卒論を提出することができ、ほっとしているところです。(ゼミ生一同)