古代の書写材といえば、「粘土板、パピルス、羊皮紙」などが頭に浮かぶと思います。でもおぼろげなイメージのみという人が大半でしょう。 人にメッセージを伝えたい気持ちはいつの時代も変わりません。書く素材によって気持ちの込め方は変わるでしょうか。そしてその素材はどのようにできているのでしょうか。
今日は、実際に古代ギリシア・ローマの人たちが日常的に使っていたモノを見てそれに触れるだけでなく、書く体験、そして作る体験を通して、「古代ギリシア・ローマ人の日常世界」を訪れます。 授業が進むにしたがって、体験も「ディープ」になっていきます。
1. イントロ+古代の音
文字を使ったコミュニケーションの前に、声と音で物語が伝えられてきました。
2. 古代~中世の「文書」やその素材に触れる
古代ギリシア・ローマの文書や書写材、そして中世の羊皮紙写本などに触れていただきます。実物とレプリカがあります。
3. 各種書写材体験
古代に使われていた書写材各種(陶片、金属板、蝋板、パピルス、羊皮紙)と筆記用具(スティルス、葦ペン、羽ペン、インク)で文字を書いてみましょう。
書きやすさに違いはありますか?気持ちのこめ具合の差は?現代でも使ってみたいお気に入りのものは?
4. パピルスづくり
古代ギリシア・ローマの「本」といえばパピルスの巻物でした。パピルス草の茎からパピルス紙を作ってみましょう。
作りながら、なぜこの素材が当時広く使われていたのか考えてみてください。
5. 羊皮紙づくり
今日最もディープな体験です。毛の生えたひつじ皮から、毛を剥いで羊皮紙にします!
手袋
をしたほうがよいですが、気にならない方は素手で脱毛する感触をたのしんでください。
(生々しいのはちょっと苦手、という方は無理なさらず)
紀元前2世紀頃に一般的になったと言われる羊皮紙は、次第にパピルスを駆逐し、その後約1500年にわたりヨーロッパで最も一般的な書写材となりました。羊皮紙の何がよかったのでしょうか。
6. 短くまとめ