城殿ゼミ

黒田美来

 私たちのゼミでは、「映画」や「映像」を通じて各国の文化を比較し、研究することで各々理解を深めています。
 3年次の「比較文化演習」では、感受性を高めるために多くの優れた映画作品を視聴しました。そして、講義の他に1人2回プレゼンテーションがあります。前期後期ともに卒論で扱いたいテーマを軸とした映画を取り上げ、レポートやパワーポイント資料を作成します。他のゼミメンバーの発表を聞くことで自身の知識を深め、視野を広げることに役立ちました。勿論、この発表で扱った題材を必ずしも卒論のテーマにしなくても大丈夫です。早い内から自分の興味関心のある事柄に目を向け考えることで、徐々にテーマを固めていくことが出来ると思います。私自身もテーマ選定に悩みましたが、先生が相談する時間を個々に設けてくださったので、じっくり考えることが出来ました!
 4年次の「比較文化セミナー」では、3年次で学び調べたことを基に卒論の執筆を行います。私は『若草物語』を題材に、映画作品を比較しながら女性像の変化について書きました。近年、ジェンダーやフェミニズムをテーマとした映画がますます制作されている中、150年以上前の作品にも関わらずリメイク上映され続けているこの作品に興味を持ったことがきっかけです。まず、物語の作者の生涯や、日本とアメリカでどのように読まれてきたのかを調べました。そして、映画化された4作品に焦点を当て、キャストやストーリー展開を比較することで女性像の変遷を研究しました。何度も作品を見直したり、文献を集めたりする作業は大変でしたが、作品を新たな視点から見ることが出来たため楽しかったです。
 今年度のゼミ生は12名おり、貧困問題や教育、ジェンダーや監督論など多岐に亘ったテーマを「映画」と絡めながら各々卒論を書き上げました。同じゼミの仲間として、困ったときは互いに手を差し伸べ助け合い、疑問点や不安を解決していきました。また、勉強熱心な学生が多く、多様な視点から意見をくれたため、非常に有意義な時間を過ごすことが出来ました。
 城殿先生は映画に関する知識は勿論、幅広い知識と豊富な経験をお持ちです。いつも的確なアドバイスをくださるので、安心して取り組むことが出来ます。また、このゼミは映画好きな学生が自然と集まると思います。見た作品や監督について話したり、好きな映画をお勧めし合ったり出来るところも魅力の一つだと感じています。講義でも普段の自分ならば見ることが無い作品を鑑賞することが出来るため、とても面白かったです。映画を様々な観点から見る目を養い、感受性を高めたい方は是非、城殿ゼミで学ぶことをお勧めします!