江頭ゼミ

比較文化演習16-Ⅰ Ⅱ (江頭ゼミ)

筒井麻衣 大江凛 福島美夏

 江頭ゼミでは、男性と女性の話し方について研究しています。デボラ・タネンのYou Just don’t Understand (『分かり合えない理由』)などを基に、男性は情報を重視したリポートトークであるのに対して、女性は感情を重視したラポートークであるということを学んでいます。さらに、男性のリポートトークと女性のラポートークには6つのタイプに分類され、それぞれの事例を比較しながら理解を深めています。例えば、男性のリポートトークには、(ⅰ)「地位」を築こうとする話し方(ⅱ)上下の優劣を競う話し方(ⅲ)自らの独自性を強調する話し方(ⅳ)対立的・攻撃的な話し方(ⅴ)情報を重視する話し方(ⅵ)直接的表現を用いる話し方、女性のラポートークには(ⅰ)「親和」を築く話し方(ⅱ)対等を重んじる話し方(ⅲ)周囲との同質性を強調する話し方(ⅳ)強調的・平和的話し方(ⅴ)感情を重視する話し方(ⅵ)間接的表現を用いる話し方と分類されます。これら6つの男性と女性のタイプの分類が卒業論文の第2章になります。前期はほとんどオンラインでの授業が中心であり、タネンの本を原書と日本語訳を読みながら理解を深めました。後期では対面での授業が中心となり、終始穏やかな雰囲気でタネンの本や他の参考文献を読み理解を深めています。江頭ゼミでは、3年生から卒論に着手しているため、時間をかけて丁寧に教えていただけると共に、全員同じ速度で進められ卒論の仕上げに余裕が持てます。

比較文化セミナーⅠ Ⅱ(江頭ゼミ)

ゼミ一同

 4年ゼミでは,タネンの男女の会話分析を基準にして,2021年の日本人男女の会話を収集し男女の会話スタイルの分析を行いました。男性と女性の会話スタイルの違いを研究していく中で,男女の会話スタイルには多くの違いがあることに気がつき実感することができました。また卒業論文を作成する中で,自分の考えを提示し,様々な文献にあたることによって,自分の考えを固めていきました。大変な作業でしたがやりがいを感じ取ることができました。
 昨年に引き続き今年もコロナ禍の中,対面授業が少なかったので心配を感じることもありましたが,通常授業以外に春休みや夏休みを使って先生とのオンライン添削などを通して計画的に余裕をもって論文作成を進めることができました。またゼミ内で,チームを作り,チーム内の仲間とお互いに意見を交換することができ,卒論作成の励みにもなりました。
 卒論で扱った分析が卒業後社会に出てからも役に立ち,これから迎えるかもしれない人間関係の荒波をうまく乗り切るのに役に立つと思います。
 またこれから年月を経ると男女の会話スタイルに大きな変化があると思われます。将来また余裕があれば,男女の会話分析を行いたいと思います。