久保ゼミ

4年ゼミ一同

 ゼミではまず研究のテーマを決めますが、テーマ設定に縛りがないので自由に自分の研究したいこと、興味のあることをしっかりと研究できます。全員が異なるテーマのため、他の人の発表を聞くことで様々なことに興味を持ち視野を広げることができます。今年度の受講者のテーマと対象は、多文化共生、異文化理解教育、外国人労働者、言語教育と社会統合、先住民、映画の人種表象、ペットと人間社会、観光、韓流、アイドル文化とファン文化でした。
 4年次のゼミでは、毎週全員が自分のテーマに沿って調べ、明らかになったこと、今後の方針などを発表します。前期は発表しながら、先生やみんなから質問やコメントなどをもらい、論文作成に取りかかります。夏休み明けに1万字の草稿を提出する必要があります。最初は1万字も書けないと嘆きながら無理やり書きましたが、その後とても役に立ちます。とりあえず文字数を達成することを目指しましたが、書いていくことで骨組みができるので、次に欲しい資料や書くべきことが定まります。書いた後は中だるみしてしまいますが、書いた分の「貯金」がある安心感はあります。 後期は、1万字書き終えた論文にさらに加筆をしながら、発表をします。ゼミ生全員で意見を言い合って進めます。研究内容報告や互いの草稿を読み合うことが主な内容で、それにより自分だけでは発見し得なかった点に気付くことが出来ます。とりあげるテーマは様々なので、それがかえって刺激になります。
 他のゼミより発表が多いという人もいますが、厳しすぎずゆるすぎないペースが自分にはとても合っていたという人もいます。レジュメの作成と発表、毎週卒論の進歩状況確認など卒論を進める上で大変ためになりました。困ったことがあれば、授業中だけでなくオンラインツールを駆使していつでも相談できる環境があるので、心配はいらないと思います。先生は何を聞いても答えてくれます。久保先生のゼミは計画的に進むので、着実に進む安心感を求める人と放任されるとだらけてしまう人に向いていると思います。
 この原稿は卒業論文を提出した後に書いていますが、卒業論文を書いてよかった点は、自分が興味のあるテーマについての理解と考察を深めることができたことです。卒論の目的を定めれば、納得のいく卒論が書けると思います。自分の言葉で書くことに苦労しましたが、自分の日本語の癖や文章力を知ることができました。また以前よりも細かく文章をチェックする癖がつきました。後輩の皆さんに伝えたいことは、早くテーマを決めて資料をたくさん集めたほうがよいことです。卒論のためにファイルを作って、いつどんな論文を使ったのか、どこまで進んだのかなどがすぐに確認できるものを作ったら卒論を書きやすいと思います。1人で抱え込まず、先生や友人にテーマについて相談することで沢山のアイデアも浮かびます。自分が好きな分野についてとことん突き詰めて下さい。