長期イギリス研修を終えて

三橋咲希

 今回私は、大妻女子大学のプログラムで催された長期イギリス研修に参加させていただきました。参加を希望したきっかけについては、幼少期から英語を習っており、いつか海外の生活や雰囲気を自分の肌で直接感じたいと考えていたからです。また、他にもさまざまな国での留学プログラムが用意されていましたが、欧州の建築物や気品のある風景に心を惹かれ、イギリス留学をすることにしました。出発前の不安はあまり無く、自分の夢が叶うことの嬉しさとこれからの生活への期待を胸に日本を離れました。
 さて、イギリスに到着すると、まず最初にクラス分けのためのTOEICやグラマー、スピーキングのテストが行われました。自分の最も苦手なスピーキングテストでは、思うように話すことが出来ずに悔しい思いをしたことを今でも覚えています。さらに、歓迎会として行われた現地の方々との交流会でも、何を言っているのか、何を聞かれているのかを理解していないにも関わらず笑ってごまかしてしまい、小さい声で「She’s crazy.」と言われ、悔しさと虚しさで涙を流したこともありました。しかし、それらの出来事がきっかけとなり、どうすればこの限られた時間の中で自分の英語のスキルを最大限に伸ばすことが可能なのかを考え、3つの計画を立てました。1つ目は、放課後に先生とマンツーマンで英会話練習をするようにしたことです。先生は快く引き受けてくださり、スピーキング力が伸びただけではなく、さまざまな話題について話したので知識もより一層深まりました。2つ目は、話すにはリスニング力も必要だと考えたので、毎日最低2時間はシャドーイングの練習をするようにしました。さらに早めに起床し、イギリスのテレビ番組を見て出来るだけ耳を慣らすように尽力しました。そして3つ目は、アウトプットのために授業では積極的に発言するようにしました。初めは、笑われるのではないかと不安に思っていましたが、クラスメイトにも恵まれ全員が発言しやすい環境だったので、進んで授業に参加することができました。これらのおかげで、数字で表すと300点程TOEICの点数が伸びました。
 これまで自分の在り方が曖昧になることもしばしばありましたが、自分が誰のためでもなく自分自身のために努力したことで自信がつきました。また自ら発言することが苦手でしたが、この経験を経て進んで発信していく能力も付いたと感じます。
 さらに勉強だけでなく、イギリスの雰囲気や空気、人の温かさなどを直接感じることができ、とても貴重な経験になりました。昨今、新型コロナウィルスの影響で留学をすることは困難な状況にありますが、落ち着き次第再度訪れたいと考えています。また、このイギリス研修で得た価値ある経験を利用し、海外市場の拡大などに貢献したいです。最後になりますが、この長期イギリス研修に関わってくださった全ての方々に厚く御礼申し上げます。