本研究は、韓国と日本の小学校高学年における英語スピーキング教育を比較し、教育課程・授業運営・評価・外部要因の差異が児童の発話力に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。方法は、両国の政策文書、教科書、学習指導要領および先行研究を分析し、現場観察を補助的資料として用いた。比較の枠組みは①教育課程と授業構成、②教員体制、③評価方法、④外部要因の四点である。
分析の結果、韓国は「英語で話すこと」を中心とした活動が多く、ロールプレイやパフォーマンス評価を通じて児童の発話意欲と自信を育てている。学習者同士の対話練習や実生活に基づく表現活動も多く、発話量と流暢さの向上に寄与している。しかし一方で、私教育への依存が高く、経済格差が学習機会の不平等につながっていることが課題である。
日本では、ALTとのチームティーチングを通じて基本表現の反復練習を重視し、学習者の安心感や基礎的理解を支える効果が見られた。しかし授業は文型練習が中心で、児童が自分の考えを英語で自由に表現する場面が限られている。また、発話を客観的に評価する仕組みが十分でなく、教員の専門性のばらつきや学習動機の低下も課題となっている。
総合的に、韓国は実践性・自信の育成、日本は体系的基礎力の形成という強みを持つ。したがって、日本にはパフォーマンス評価の段階的導入と教員研修の強化を、韓国には公教育内での無償スピーキング支援の拡充と地域格差の是正を提案する。さらに、両国が相互の長所を取り入れ、共同ワークショップや教材交流を通じてEFL環境に適した効果的なスピーキング教育モデルを構築することが今後の課題である。