学部案内

学部長からのメッセージ

「比較文化」って?

 「比較文化」って何でしょう。「比較」の後に「文化」がつくといきなり難しそうなイメージになってしまいますが、私たちの日常は、「比較」の連続ではありませんか。ランチ、何を食べますか。イタリアン?エスニック?ファッション、どちらのコートを選びますか、赤?それとも黒?というように私たちは毎日比較しながら生活しています。比較することで私たちはそのものの特徴をはっきりと理解し、自分に必要なものを見極めることができます。私たちはこのように日常的に「比較」を繰り返しています。そのような身近な「比較」の延長線上に「比較文化」があります。異なる人やものの相違点・類似点やそれぞれの特徴を明確に理解し、判断するために私たちは「比較すること」を必要とします。日本と他国の文化を比較し、その共通点と相違点を明らかにすることではじめて私たちは異なるものを認めることになります。  南蛮屏風という美術作品があります。戦国時代から江戸初期にかけて日本が初めて出会ったヨーロッパ人の姿が描かれています。当時の日本人は彼らをどのように見たのか、体も大きく、目鼻も大きく、肌の色も違う、言葉も異なるヨーロッパ人の姿を描いた当時の絵師たちの筆は両者の違いを視覚的に示してくれます。そして考えます。同じ人間だけれどどうしてこんなに違うのだろうと。どこが同じ?どこが違う?そしてその理由を考え、明らかにすることが「比較文化」です。異文化との比較なしに国際的な考えを持つことはできません。実は私たちは他者との比較なしには私たち自身を知ることもできないのです。両者の違い、その理由を理解して初めて私たちは自分と他者を認めることができます。「比較する」ことで、自分たち自身を知り、他者を知ります。そしてその理由を探ることによってよりお互いを理解することになるのです。「比較文化」は異なる文化を理解し、これからも私たちが共生・共存するための基本的な学びです。私たちと一緒に好奇心のアンテナを張り巡らせて楽しく「比較文化」を学んでみてください。

2023年4月1日
比較文化学部長 貫井 一美

学科長からのメッセージ

 比較文化学科のまなびは、日本の文化とほかの地域の文化とをくらべてちがいをしることで、自身があたりまえだとおもっていた日常をおもしろくみることだとかんがえています。  ただし、それはただ単によのなかがおもしろくみえるようになるだけではありません。地域間のよこの比較、いまとむかしのたての比較を、文学、思想、歴史、芸術、言語、国際問題そして文化人類学といった多様な学問ジャンルを通じておこなう。それは物事をひとつのみかただけでとらえるのではなく、いろいろなもののかんがえかたを念頭においてとらえていくということです。そして、そのさきには、おたがいが理解しあえる、共通するなにかがあるのではないでしょうか。   比較文化学科は大妻女子大学でもっとも教員数、そして学生数がもっともおおい学科です。それはもっとも多様なかんがえかたにふれられるということです。  あなたのやりたいことと一致する先生がいたら是非一緒に勉強しましょう。  まだなにがやりたいかきまっていないひとは、比較文化学科できっとそれがみつかるでしょう。

2023年4月1日
比較文化学科長 佐藤 実



※写真の”耳”に興味・疑問を持たれた方は、佐藤実先生に直接訊きに行ってみてください。