2023.09.26

⑥学生対談ー第二外国語と英語について教えて!

3年生の2名の学生が、本学の英語と中国語の授業について対談をしました。

語学習得に対する2人の生き生きとした姿をご覧ください!

比較文化学部という選択

加藤: 大妻女子大学の比較文化学部を志望した理由をまず伺いたいです。

Mさん:海外に興味を持ちながらも、日本文化を学びたいと思っていました。そして、女子大という視点からも大学を調べたところ、大妻女子大学の比較文化学部にたどり着きました。

Nさん:私は、中高一貫の女子校に通っていました。周りの目を気にせずに学生生活が送れるという女子校の良さを十分に知っていたため、女子大を選びました。また、知らない文化を学びたいという気持ちもありこの学部を選びました。

英語の授業について

加藤: 2人とも、私の「英語中級セミナー (理解)」と「英語中級セミナー (総合)」の授業を受講していましたね。英語の学びについて教えてください。

(「英語中級セミナー (理解)」では、ロアルド・ダールやキャサリン・マンスフィールドなどのイギリスの短編小説を用いた英文購読を行っています。 一方の「英語中級セミナー (総合)」は英文購読のみならず、映画『プラダを着た悪魔』や『タイタニック』を取り上げて、リスニングやスピーキングなど英語の様々な技能を伸ばすことを目指しています。)

Mさん・Nさん:予習が大変でした!

加藤:(笑)!

Mさん・Nさん:英単語を調べるのに時間がかかりました。英語の単語一つ一つには様々な意味があり、文脈によって意味が大きく変わることを改めて実感しました。

加藤:簡単な英単語ほど色々な意味があるということを、特に「英語中級セミナー (理解)」を通して皆さんに学んでほしいと思っているので、今の言葉は嬉しいです。上質な英文学の英文を通して、どんな文脈でどんな単語が使われているのかを学んでほしいと思っています。

Nさん:試験の前は、友人にテクストの内容を説明することを通して、英文への理解を深めました。

加藤:英文学の精読は骨が折れますが、その分、英単語や英文法への理解を深めることができますね。

外国語の発話練習について

Mさん:一方の「英語中級セミナー (総合)」では、映画を通してより身近な表現やフレーズを覚えることができました。

加藤:英語字幕で映画を見たり、スクリプトを皆で翻訳したりしましたね。英語の音声について、特に母音に注目して勉強もしましたよね。

Nさん:私は、授業後も役になりきって発話をしていました。外国人の友達と英語で話す機会があるのですが、英語がより身近なものに今は感じられます。

加藤:素晴らしい!自ら外国語を「発話」する姿勢は、第二外国語の習得にも通じていたのだと推察します。

Mさん・Nさん:佐藤実先生の中国語の授業では、毎回、皆の前で発話する機会があるのですが、発音に関する厳しい指導がありました。40人弱のクラスなのですが、毎回、適切な発音ができるまでご指導していだけます。先生は中国語の「声調」について丁寧に教えてくださるのです。

加藤:外国語を皆の前で発話することに対して抵抗はありましたか?

Mさん・Nさん:恥ずかしさはありませんでした!とにかく、声調を習得するのに必死でした。

加藤:習得した文法や単語を積極的に発話する姿勢は語学の習得に欠かせませんね。躊躇いなく、外国語のアウトプットに臨めるのは、比較文化学部の語学の授業に共通した良い点と言えますね。

Nさん:英語を学ぶこともまた中国語の学習の大きな手助けになりました。

中国語の文章を作るとき、英語の語順を頭の中で思い描きながら、中国語の構文を組み立てることもあります。英語の構造を知っていることが中国語への理解を深めますし、その逆も然りです。

Mさん:私の場合は、英語の「R」の発音を知っていることが、中国語の「R」の発音を習得するのに役立ちました。両者の音はよく似ているからです。

加藤:日本語を離れて外国語を比較するのはとても興味深いですよね。比較というと文化のそればかりを思い描きがちですが、言語という切り口からの比較も皆さんに続けていってもらいたいです。その他に、語学学習おいて大切なことは何だと感じていますか?

Mさん:海外の人と積極的に関わることは重要だと思います。

Nさん:受け身ではなく「アクションを起こすこと」は大切ですよね。学んだ言語を活かしてもっと実践的に何かに取り組んでいきたいです。

加藤:比較文化学部での、和やかな雰囲気で失敗を恐れずに発話できる授業が、「積極的実践」への土台を作っているのですね!

女子大で学ぶということ

加藤:最後に、後輩や高校生へのメッセージをお願いします。

Mさん・Nさん:女子大で学ぶことができてよかったと思っています。

加藤:具体的にはどういう点でそのように考えますか?

Mさん・Nさん:自立できているのを日々感じています。

Nさん:あまり周りの目を気にせずにのびのびと学生生活を送っています。そしてそれは、「素直な気持ち」を持つことにつながっているのではないかと思っています。

大学に入学したときは分からないことばかりでしたが、自問自答しながら友人の言葉にも耳を傾けるようにしています。他者の言葉の中には必ず「残る言葉」があり、それらを大切にしながら様々な選択をしています。比較文化学部での生活では、そのような「残る言葉」を多く胸に刻むことができました。それも、この学部で素直な気持ちを育めたからだと思っています。

Mさん:私も周りから意見をもらうようにしています。それらを心に留め得られるかいなかは、人の成長―すなわち自立―につながっているのだと思います。

加藤:そうですね!人の成長は、他者との関係の中で育まれるのだということを、今回の対談で2人から改めて教えてもらいました。

自分自身との対話、そして他者との対話、この双方を行うことが大切ですよね。

女子大での少人数の授業や対話をしやすい環境が、他者から学ぶというシンプルだけれども難しいことを容易にする場になっているのは嬉しいことです。

編集後記 (加藤)

本日は2人の成長を伺えとても晴れやかな気持ちになりました。

語学のアウトプットの場には他者の存在が不可欠です。学生同士の対話や学生と教員との対話を育む授業をこれからも行っていきたいと思いました。