2015.04.09
ヨーロッパ文化研修(ギリシャ)参加学生の声
比較文化学部では、隔年でギリシャへのヨーロッパ文化研修を行っています。
今年も3月3日(火)から3月12日(木)の10日間の日程で、定番のパルテノン神殿、オリンピアなど古代遺跡をはじめ、在ギリシャ日本国大使館、現代のギリシャを代表する化粧品会社などを訪れ、ヨーロッパの始まりから現代に至る数千年の文化を巡ってきました。
参加した学生のみなさんの声を聞いてみましょう。
研修に参加し印象的だった事柄は何ですか。
- ギリシャと言えばパルテノン神殿だと思う。テレビ等ではよく目にしていたけど生で見たパルテノン神殿はホントに違うものがあり、とても感動した。
- 教科書でみていた遺跡やずっと行きたかったところに自分が立っていて、それが何千年も前のものだと思うとすごく感動しました。ギリシャはどこを撮っても絵になる国でした。外国に行くとよく体調を壊すと聞きますが、ギリシャではオリーブが色々なものに入っているからか逆に体調がよくなりました。またお土産屋さんやヨーロッパの観光客の方々、現地の修学旅行生が積極的に声をかけてくれたのが驚きでした。日本人が珍しかったのだと思いますが日本語で挨拶してくれたり、覚えようとしてくれたり、すごく歓迎してくれたのが印象的でした。色々な街に行って思ったことは、日本は何でもあってすごい、でした。当たり前の生活が恵まれたものなのだと実感しました。
研修中に、どのような困難な状況に遭遇しましたか。
- ギリシャ語を私は話せるわけではないので、買い物をする時もホテルや行く先々で出会った外国人の方とお話する時もやはり世界共通語の英語で話さなくてはならないので大変でした。物を買うときやお金を払うことはできましたが、会話する時や仲良くなりたいと思ったときに単語単位で相手に伝えることはできましたが、相手の言っていることを理解することや文章にして相手に伝えることが難しかったです。
研修に参加して、自分は何を得たと思いますか。
- 人と積極的に関わる姿勢です。私は人と話すことがあまり得意ではなく、英語も話せないので今回ギリシャに行っても大丈夫なのかなと心配していました。ですが現地に行くとギリシャ人は私の下手な英語でも目を見て聞いてくれて会話をしてくれたのです。いくら英語が話せなくても頑張って話してみる努力は必要だと感じました。目を見て話せば、より伝わるものはあるのだと確信しました。ギリシャ人は優しい方ばかりでした。
- 現地の方と同じ食事を食べ、少しだけですが同じ言葉を話すことで私が今まで抱いていたギリシャのイメージが変わりました。財政危機と日本でもニュースによく取り上げられていたので、ひったくりなど日常的に起こるくらい治安が悪いのだと思っていました。しかし実際現地に行くと思っていたほど怖い思いをしませんでしたし、親日的だなと感じられることも多々ありました。テレビや新聞、ネットで手に入れることのできる情報だけを鵜呑みにせず、自分の足で訪れ、実際に現地の方と触れ合い自分で確かめることが大事だと実感できました。
- ギリシャの歴史や文化を学んだのはもちろんですが、外国人と意思疎通ができる喜びを知りました。“こんにちは”や“ありがとう”が伝わることは、とても素敵です。もっと語学力を身につけようと思いました。
- 今まで私は、外国とは全く言葉が通じず、外に出ればそれだけで危険に遭遇し、日本人はスリなどの態の良い的にされるような危険な場所だと思っていた。しかし大きな間違いで、ギリシャの町々は温かかった。道を歩いていると「こんにちは」と声をかけてくれる人がとても多かったことに驚かされたのだ。
私たちは日本に外国の人がいても英語が上手く使えないからと敬遠してしまいがちなのではないかと思う。しかしギリシャではお店の人も小さな子どもたちも積極的に話しかけてくれた。最初は戸惑ったがとても嬉しく、いつの間にか私からも「カリメーラ」と言ってお店に入っていくようになっていた。私はこのギリシャの人びとの温かさも印象的だが、本国では声を出して言うことが戸惑われる挨拶やお礼の言葉も普通のことのように出来た私自身の変化が特に印象に残った。
研修に参加して得た経験を、今後どのように生かしていきたいと考えていますか。
- ギリシャの現状を実際に現地で体験したことを生かしていきたいです。地中海諸国の一つの様子として日常生活ではニュースなどで得た情報を、現地での経験を元に以前よりも深く自分なりに考えていきたいと思います。ヨーロッパ及び地中海に面した国の文化を研究するつもりであるので、自身の研究に足しになればと考えます。
- 今回の研修ではギリシャの方々や他の国々の人々の優しさや笑顔をたくさん見ることができ、自然と私たちも笑顔になりとても幸せな気持ちになりました。私も日本人としての誇りをもって自信を持って世界の人々と交流するために、ギリシャでバスの運転手さんやホテルのスタッフさん、お土産屋さんなどが笑顔で迎い入れてくれたように、もっと英語を勉強して、日本で外国の人々を何らかの形で笑顔で歓迎出来たらいいなと思っています。
日本と研修先の国における文化について、どのような違いがあると感じましたか。
- 日本はどんなことにも細かくルールを決め、それを守ることで物事がスムーズにいくようにしようと考えるところがあると思いますが、ギリシャはその逆で、何事も厳しいルールがありません。それでも「なんとかなるだろう」という考えがあるようでした。研修中、私も実際に「なんとかなっている」場面に遭遇しました。アテネの街は建物がとても多いのですが、建物同士の隙間はほとんど無く、駐車場のスペースも無いため路上駐車の車で道の半分が塞がっているという状態です。ある時私たちの乗っていた大型バスが右折しようとして曲がり角に止まっている車のせいで立ち往生してしまったことがありました。するとどこからかやってきた現地の男性がわざわざ自分のバイクを降りて誘導してくれました。なにかと細かいルールが無い反面、自然とお互いが助け合うことができ、それによって生活が成り立っているのではないかと感じた出来事でした。
- 道で躓いたら、通りかかった人が大丈夫?と声をかけてくれたり、現地の学生と会ったときに積極的に話しかけてくれたり、日本よりもフレンドリーだな、と感じました。またシエスタの文化がある国なので、日本より人々の行動が朝早く、昼食は遅く、夕食はさらに遅くと、一日の流れがまったく異なっていると思いました。
後輩へのアドバイスをお願いします。
- 行きたいなと思ったら行くべきです。ギリシャは本当に素敵な国なので何も怖がらずに安心していけると思います。
- ヨーロッパ研修は、想像以上に色々な経験ができます。一番の魅力は、文化や自然を肌で感じることができることだと思います。プランもしっかり組んでくださっているので、普通の旅行では行かないような沢山の場所を訪れることができます。私は、本当に行って良かったと思っています。アドバイスとして、歩くところがほとんどなので、歩きやすい靴が必ず必要です。また、ホテルのチップやスーパーの買い物など、小さいお金を払うことが多いので、細かいお金を持っていると便利です。
- ギリシャでは日本の知名度が低かったので、折り紙を折ってあげたらとても喜んでくれました。現地の人と交流するときに、日本特有の文化(折り紙や歌や踊りなど)を何か一つや二つ習得していったり持って行ったりすれば、現地の触れ合いもより一層深くなると思うのでお勧めします。