2013.03.14

井上淳先生の著書 『域内市場統合における EU-加盟国間関係』が出版されました

『域内市場統合における EU-加盟国間関係』

井上 淳 著
恵雅堂出版
定価: 2,920円(本体2,781円)
ISBN:9978-4-87430-046-6
発行:2013年2月
内容紹介
(「恵雅堂出版HP」より) ■ヨーロッパ連合(EU)は、統合や分裂など、時と場合によって様々な様相を呈する。そのようなEUをどのように捉えたらよいか。本書はEUの根幹たる域内市場統合とEU-加盟国間関係とに焦点をあてて、EUすなわちEU-加盟国間関係のあり方を変化に富むものにしている4つの要素を提示する。EUに関心をもつ研究者、専門家、実務家、学生が一度は考える問題に対して取り組んだ、EU研究の意欲作。
《序文より》

はじめに(「恵雅堂出版HP」より)

本刊行物は、EU(欧州連合、ヨーロッパ連合)に対する接近方法についての研究である。

専門家であるか否かにかかわらず、現代ヨーロッパ情勢に関心を抱く方は多いのではないだろうか。ヨーロッパは主権国家システム発祥の地であり、二つの世界大戦の戦場であり、戦後には不戦共同体の創設が試みられた場である。
独仏和解の象徴だといわれる欧州石炭鉄鋼共同体が今日のEUの起源であることを想起すれば、EUは主権国家発祥の地においてこれを超えようとするかのようにも映り、非常に刺激的である。
そのEUが、ブレトンウッズ体制崩壊、グローバル化、冷戦終結といった国際政治経済情勢のダイナミックな変化に合わせて、市場統合計画、経済通貨同盟、共通外交安全保障政策などの取り組みをすすめていく様子もまた刺激的である。近年は少子高齢化、低成長、高失業への取り組みもおこなわれており、同じような問題に直面する日本人としてはその動向が気になるところである。
さらに、ビジネスでヨーロッパを相手にしている人であれば、EUが整備しようとしているビジネス環境あるいは規制政策も気になるところだろう。東アジア地域経済協力のモデルとして、EUに関心を抱く人もいることだろう。(以下略)